天安門@北京

北京に行ったら、とにかく天安門広場へ行って故宮を見るのが、定番だよね。
しかし世界旅行者は、船で天津に着いて、バスで北京に行き、バックパッカーの定番宿京華飯店にチェックインした翌日、北京に到着して、まず第一に故宮を見ようとは思わなかった。
海外個人旅行の理論としては、とにかく「ある町へついたら、そこからの脱出手段を考えるのが最優先」だったからだ。
そこで、まずは北京西駅へ行って、西安か洛陽それとも一気に成都へ行こうかと迷って、北京西駅の外国人専用切符売り場で、無駄な努力をした。
つまり、三日後までの切符は、半分予想していたとおり、まったくなかったわけだけどさ。
切符の件で時間を使ってしまった挙句、北京西駅からバスで前門まで行ったものだから、交通渋滞でさらに時間がかかった。
国際飯店に泊まっていた東欧美女との待ち合わせの約束で、前門にあるマクドナルドへ行ってみたが、もちろん遅すぎで会えなかった。
これで、世界旅行者の初恋が北京で終わったわけだ…。
初恋のことはあっさりと忘れて、目の前に天安門広場があるので、とにかく、いっしょの日本人旅行者二人と、天安門広場へ行って、そこで、写真を取り合ったってわけけだね。
夏休みのせいだろうか、天安門広場はとにかく中国人民の皆様が多かった。
毛沢東記念堂の周りには、ものすごい長さの人の列があって、それが天安門広場をぐるりと回っていて、どこが最後尾かわからないくらいだった。
もちろん、天安門広場といえば、「世界三大広場」のひとつだ。
その三大広場とは…(ナイショね)。
天安門広場は、毛沢東が中華人民共和国の成立を宣言したところでもあるし、文化大革命を起こして、紅衛兵運動を激励した場所でもある。
また、中国民主化運動の高まりの中で学生、市民がこの広場に集まって、それが軍隊によって鎮圧され、血が流された場所でもある。
もちろんその前だって、さまざまな歴史がここにはある。
僕は人ごみの中に立って、一緒に行った日本人旅行者に写真をどう撮るか指示しながら、ふとその歴史の声を聞いたような気がした。
【写真】天安門広場に立つ世界旅行者
【旅行哲学】観光名所には人が多いが、それでも一人で歴史の声を聴くことができる。
この話 http://d.hatena.ne.jp/worldtraveller/20040831
