白天鵝賓館(White Swan Hotel, ホワイトスワンホテル)@Shamian Island/広州/中国

2006年1月13日(金)、日本テレビが広州で北朝鮮の最高指導者、金正日総書記の姿をキャッチしたとか。
テレビを見ると、金正日が泊まったとされているのが、なにか見覚えのあるホテルだ。

あわてて僕の世界一周の絵葉書ストックをチェックすると、そっくりのホテルが見つかった。
それが、広州の旧租界の沙面(Shamian Island)にある高層ホテル、白天鵝賓館(White Swan Hotel)だね。

最初の世界一周の終わり近く、1990年4月に、僕はチョンキンマンションに泊まっていた。
そこの旅行代理店で中国のビザを取る。
そして、香港から広州へ鉄道で入ったんだ。
広州駅に着くと、駅前には大勢の人が座り込んでいて、異様な雰囲気だった。
そこで、タクシーと交渉して、沙面(Shamian Island)へぶっ飛ばして行ったものだ。
そのときにタクシーに告げた行き先が、「White Swan Hotel」だったんだね(笑)。
だって、大きな一流ホテルならば、タクシーは必ず場所を知っているだろうし。
もちろん、こんな高級ホテルには泊まらない。
まず、沙面のユースホステル(Guangzhou Youth Hostel、広東省外弁招待所)に行ってみる。
そこのユースをチェックして、宿泊者と話をして、その時期の広州の状況を聞きだした。
ユースにいた米国人の若者・ゴードン君とすぐ仲良くなって、そうそう彼から米国領事館のパーティに招待されたのだった。
記憶にあるのが、この時期、中国元は兌換券があって、ドルキャッシュで闇両替をやったんだ。
その闇両替屋が、とにかくミエミエに誤魔化そうとするんだよなー。
中南米でも、中近東でも、アフリカでも、闇両替屋はきちんとしていたものだが、中国だけはみんな嘘をつく。
ここで、ガクッと来たんだよ。

僕が泊まったのは「沙面賓館(Shamian Hotel)」の204号室だったが、お湯は出ないし、電気のソケットの取り付けが悪くて、テレビが映らなかったり、かなり焦ったよ(笑)。
僕は香港から鉄道で来て、そのまま上海へ行って、船で日本に帰ろうかとも思っていた。
だが、広州駅の危ない雰囲気で列車に乗るのがイヤになったし、闇両替でごまかそうとする中国人にうんざりして、ホテルの設備のいい加減さで中国が全く信用できなくなった。
とっとと中国を脱出して、広州から香港への夜行の船で、香港へ逃げ戻りました。

ところで、なぜ白天鵝賓館の絵葉書が手許にあるかというとだね、ホテルに行ってフロントで3枚もらったの。
それを実家に送ってたんだよね。

でも、金正日総書記が泊まったので、このホテルも有名になり、ホテルの写真が使えてうれしい(笑)。

【写真】白天鵝賓館(White Swan Hotel)@Shamian Island/広州