崩壊前のバム遺跡に立つ@バム/イラン

昨夜(2006/01/28)、NHKの「世界遺産100」でやってたけど、イラン東部の遺跡バム。
2003年12月26日の大地震で崩壊した後、2004年に世界遺産に登録された。
僕は、アジア横断旅行の途中で、1999年にこの遺跡を訪れた。
パキスタンのクエッタから夜行バスに乗って、翌朝イランへの国境を越えて、ザヒダンからバスに乗って、バムの町の外れで落っことしてもらった。
その後、乗り合いタクシーに乗って、ホテルを決め、アルゲバム(バム遺跡)へ行った。
その時は、僕以外に人っ子一人いなかったよ。
入場券売り場の人が暇そうにしていた。
向かいにレストランがあった。
おそらく、ツアー客が来た時だけ賑わうんだろうと思った。
ただ正直な話、この死の町「アルゲバム」という遺跡は、日干し煉瓦でできていて、ギリシアやローマの石造りの遺跡に比べると、またもちろん、アンコールワットも石造りなんだけどさ、遺跡としては迫力が弱かった。
世界遺産に登録されたのが、遺跡が崩壊したあという意味は、それほどの歴史的意味はなく、建築学的な興味も引かなかったということだろうね。
ただ、日差しの強い昼下がり、たった一人でこの死の町の通りを、ゆっくりと歩いていた時、神の声を聞いたような気がしたよ。
「Man is mortal(人はみんな死ぬ)」ってね。
僕が世界中の遺跡をたずねてわかったのは、これだけなんだ。
【写真】アルゲバムを背景にした世界旅行者
崩壊前のアルゲバム遺跡にて
