仏国寺@慶州/韓国
1990年5月、1987年9月から始まった僕の2年8か月の世界一周旅行も、だんだん終わりに近づいてきた。
しかし、世界旅行者としては、世界旅行の定義として、日本へ船で戻るという制限がある。

もちろん台湾から沖縄のルートで戻ってもいいのだが、台湾へは一度行ってたので、ここはどうしても韓国経由ということになるね。
それで韓国に入ったのだが、とにかく旅しにくい国だ。

まず、看板も駅名も通りの名前もハングルだらけで、漢字や英語の標記が全くない。
だから、全くわけがわからない。

「地球の歩き方・韓国」を、ソウルの安宿からかっぱらって自分のものにしたのだが、このガイドブックには通りの名前を漢字で書いてあった。
しかし実際には漢字の表記は全くなくてハングルだらけなので、地図をみても、自分がどこにいるのか簡単には理解できない。

ソウル自体は道路が広くて、交差点の地下道が大きくて深いというだけが印象だ。
もちろん、地下道は北朝鮮が攻めてきたときのための防空壕として使うらしいのだが。
歩くだけでとても疲れる。

ソウルを一応観光したら次に向かうのは当然、韓国の古都・慶州ということになる。
僕はソウルの高速バスターミナルから、慶州行きのバスに乗ろうと考える。

ところが、高速バスターミナルの行き先表示もハングルだけなんだ。
ガイドブックの文字と細かく見比べて、やっと慶州行きのバスを見つける。
実際、よく似たハングルの「光州」という町があって、あとで聞いたら、慶州と光州を間違えてバスに乗る人が結構いるそうだよ。

それならば、外国人向けに英語の表示でもつけておけばいいものを、それをしない。
その理由は「ハングルは世界一の表記法だから」なのだと…(涙)。
韓国人の思い込みの激しさ、自己中心的な性格、夜郎自大の国民性は本当に迷惑なものだね。
世界中でウザッタイと思われてることにも、気がついてないらしい。
韓国人ほど自己中心的な民族は存在しない。
これは、韓国人の車の運転の仕方を見ただけでわかる。
ソウルから慶州までは高速道路が通っている。
韓国人の運転手は普通の道でもむやみやたらに飛ばすのだから、高速道路には実際は制限速度はない。
この日はちょっと雨模様の日だったが、とにかく飛ばすので、濡れた路面にもかかわらず、なんども急ブレーキをかけたよ。
韓国人の運転手は、他の車から追い抜かれるのが死ぬよりもいやだから、客のことなんか考えないんだ(涙)。

ソウルを朝9時半に出て慶州のバスターミナルへの到着が午後2時ごろ。
無理矢理に旅館案内所に拉致されたが、脱出して観光案内所へ行く。

観光案内所の女性は英語も日本語も話す、なかなか知的な女の子だった。
なぜわかるかというと、僕は最初に英語で話しかけてて、途中から会話が日本語に変わったからね。

スーリージャン旅館へチェックイン。
ここは、いかにも韓国らしい、赤や黄色や青色の派手な寝具のある、オンドル完備のトイレも風呂もテレビも電話もあるちゃんとしたところだった。
僕の部屋は307号室。
これで13000ウォンの値段は悪くないよ。

軽く夕食を取って、ホッとして寝ようとすると、電話がなる。
出ると、日本語で「女性はどうですか?」という話だ。
「結構です」と、きっぱり断ると、「男性1人だと寂しいでしょう」と押し付けがましくもしつこかったね。
あとで聞いた話では、韓国人男性は、旅先では必ずセックスをするらしい。
確かに韓国の売春婦は売春禁止に反対の集会やデモをするくらい、韓国社会の中には売春が組み込まれているわけだ。
男性1人でホテルに泊まって、売春婦を呼ばないってことが、信じられないんだろうね。
でもとにかく、世界旅行者は愛がないとセックスしないので、断って、あっさりと寝ました。
そして、翌日、まずお目当ての仏国寺(Bulguksa)と石窟庵(Sokkuram)を見に行くことにする。

【写真】仏国寺
【旅行哲学】韓国の高速バスは追い抜かれるのが死ぬよりも嫌いだから、スピードを思い切り出して、好き勝手に急ブレーキをかけるのが特徴