「ホテルニッポン」@コロンボ/スリランカ

スリランカへ入る前に、インドにいたときに「Lonely Planet Sri Lanka a travel survival kit」を購入していた。
その本で「Hotel Nippon」という名前のホテルを見つけたら、気になるし、絶対に行かなければならないよね。
絶対に、なにか日本に関係があるはずだし…。

しかし、コロンボに着いたのがまだ日が高いころだったので、僕はとっとと南のヒッカドゥアビーチへと列車に乗った。
その後、スリランカの古都キャンディへと足を伸ばしたりした。

結局、ホテルニッポンへ泊まったのは、スリランカの旅を終える前、バンコクへ飛ぶ直前だったような記憶があるが、何しろ昔のことなので、確実ではない。

で、ホテルニッポンへ行ってみたら、部屋も広く、家具もなかなか古めかしい、全体的には崩れかけたホテルだった。

日本人がいるのかと思ったらそういうわけでもない。
ただ、内装に日本的なところがあったので、ひょっとしたら大東亜戦争前の日本人宿だったのかもしれない。

受付の女の子がはきはきしていて、教育のある英語を使ってて、真面目そうだった。
とても気に入ったので、ちょうど読み終わった英語のペーパーバックをプレゼントしたっけ。

その本は、ソビエト連邦の崩壊を描いたものだった。
でも、それから10年もたたないうちに本当にソ連が消滅するなんて思いも寄らなかったね。

ちょうどチェックインした日に、その女の子から「お祭りがあるよ」と教えてもらって、ちょっと歩いていったら、象がたくさん行進していた。
これって「象祭り?」と思ったよ。

今、改めて調べてみると、「2月の満月の日に、コロンボの湖の近くで百頭くらいの象のパレードがある(Navam Poya)」ということだ。
確かに僕がいたのが2月だし、パレードの象は信じられないくらい数が多かったので、それだったのだろう。

夜の闇の中をさまざまに飾り付けられた象が行進する風景は、本当に幻想的だったよ。
それに、全く期待せずに祭りを見たのがよかった。

僕が気になっていたホテルニッポンに泊まったら、その日に象のパレードがあった。
僕はこのときに、「世界旅行者は神に導かれている」との確信を得たんだ。

【写真】コロンボ中心に建つクロックタワー
【旅行哲学】ホテルニッポンに泊まると、その夜に象の行進が世界旅行者を迎える。