ガンガ(ガンジス川)で泳ぐ@バラナシ(ベナレス)/インド

「ポカラのガンジャクッキー事件」が一応片付いて、世界旅行者はカトマンズから、またポカラへ戻ってきた。
ポカラでしばらく休もうかとも思ったが、もともとインド旅行がメインなのにインドに入る前のネパールでたくさん時間を使っても仕方ない。
第一、カトマンズの病院の白人美人医師からの夜のお誘いも断って、旅を選んでしまったのだから。
それに、ポカラではこれ以上の事件はおきないだろうし。
また、これ以上の事件が起きても困るんだよ。
インドのバラナシへのバスの切符を買う。
そのとき聞いた話では、「17時間でバラナシへ到着」とのこと。
翌朝、ポカラの道端でバスをボケーッと待っていると、日本人の男女旅行者2人組と会う。
彼らも一緒のバスに乗るので、世間話をして仲良くなる。
なかなか真面目な人たちだ。
しかし、このバスも、道もひどかった…。
道はアナポコだらけなので、ちょっとスピードを上げると、バス自体が跳ね上がる。
バスが跳ね上がるばかりか、シートごと乗客も跳びあがり、シートが外れてしまうのを手で押さえたりする。
激しいところでは、天井に手を着いて、身体を支えていたよ。
他の乗客は地元の人たちばかりで、サトウキビをもらったりしたのを覚えているね。
7〜8時間乗っていて、午後のまだ明るいうちに、インドとの国境(スノウリ,sunauli)へと到着。
国境手前の安宿で泊まるように、手配ができていた。
この安宿は、本当にただ寝るだけという感じだったね。
インドへの陸路国境は道に遮断機が下りているだけだ。
国境へ歩いていくと、インド人の係官がニコニコと手招きして、「おー、日本人か、ちょっとインドへ入ってみないか(笑)」などと誘う。
でも変なことをすると、トラブルが起きて金をむしられそうな気がするので、遠慮しておく。
翌日、国境を越え、両替をして、インドで待っていたバスに乗り込む。
ポカラで買った切符には、このネパール側のバス代、宿泊費、インドのバス料金が全部含まれていたので、言われるままに動けばそれでいい。
国境を歩いて越えてバスに乗り、バラナシにバスが到着するのが10時間くらいかかった。
ポカラからインド国境までが7〜8時間くらいだったので、最初に言われた「17時間」というのは、バスの乗車時間の合計ということなのだろう。
バラナシでバスが止まると、リキシャがバスをドッと取り囲む。
男女の日本人旅行者と別々にリキシャに乗って、確かかなり立派なインド政府系の「ツーリストバンガロー」へ行った。
ツーリストバンガローでは、みんな1人ずつシングルルームに泊まった。
レセプションが僕と女の子を隣の部屋に割り振ったので、それでもいいかと思ったが、やはり男の子に部屋を変わってあげた。
正直、女の子と僕は話が盛り上がっていたし、この邪魔な男がいなければ、僕は女の子とその夜に、結ばれていたことだろうね…。
いまだったら、3人でプレイしてもいいのだが、そのころはまだ純情だったし。
ツーリストバンガローは新市街にあるので、ガンガー近くのゴミゴミしたオールドシティとは全く違う。
ここから歩いていくのはちょっと無理で、オートリキシャというバイクの後ろに座席が付いているものに乗って移動していたよ。
ちょっと面倒だったね。
もっと長くいるならもちろん、ガンガーの近くの安宿に泊まる方がいいだろう。
翌朝早く、ガンガーツアーでボートに乗った。
朝もやの中をボートでガンガーを移動していくと、ガートに修行者が立っていて、何か祈っていたよ。
こういうところだと、確かに祈りもググッと本格的だと思えた。
その後はバラナシにいて、ツーリストバンガローに泊まったまま、オートリキシャーでホテルとオールドシティを往復して、町を歩いていたね。
ガンガーの岸辺の建物群は、なにか夢で見た中世の世界みたいだった。
細い道で迷ったりすると、時代をさかのぼったタイムトラベラーみたいな気がしたものだ。
ドラッグもやっていないのに、バラナシのオールドタウンの雰囲気に呑まれてしまったのか、有名な「ダシャーシュワメードガート」へ行ったら、ノリノリで、すぐにガンガーへ跳び込んだ。
このときは、他のインド人と同じく、普通の下着のパンツで水浴びをしたね。
防水仕様のカメラを持ってガンガーに入ったので、まわりのインド人が「カメラが濡れちゃうよ!」と注意してくれた。
そこで「ウォータープルーフ!」と、わざと水に漬けて見せたりした。
そのせいか、日本へ戻るころは、カメラはすっかり壊れてしまったけどね(涙)。
そうそう、一緒だった女の子がオールドシティでサリーを買ったので、僕も別居していた嫁さんに買って、送ったっけ。
送られても迷惑だったろうなー。
着方がわからなかったろうし、また、着ていく場所もないだろうしさ(パーティに来て行くにしてはちょっと安物だったしね)。
一緒だった日本人男女旅行者は、なんでもインド北部のリシュケシュの道場(アシュラム)へ行って、修業をするとか言ってたね。
彼らが列車に乗るのを見送る。
それから僕は1人、バスでサルナートへ日帰りをして、ライオンの象なんか見た。
バラナシの次は、列車とバスを乗り継いで、エッチな浮き彫りのある寺院で有名なカジュラホへと向かった。
【写真】ガンガーの風景
【旅行哲学】インドは昔も今もたいして変わってないみたいだね。
