風の宮殿@ジャイプール/インド

注)ジャイプールは昔も今もジャイプールで通用しているが、「地球の歩き方」は最近勝手に「ジャイプル」と表記しだしている。
この本は勝手に発音表記を変えるので困るんだよなー。
ただ、「地球の歩き方」は旅行者のバイブル(涙)なので、歩き方が旅行者に与える影響は大きい。
インターネットの検索を考えると、「ジャイプール」と書いた場合、「ジャイプル」の検索では引っかからない。
だから、最初にジャイプール(ジャイプル)と書いたけど、面倒な話だよね。
【言葉が通じない時は、ジェスチャーと笑顔で切り抜ける】

デリーの旅行会社前を夕方に出る夜行バスに乗って、ジャイプール(ジャイプル)へと向かう。
会社では「翌朝着くよ」と言われて、それを信じていた。

ジャイプールへの到着時間を正確には知らなかった。
でも、「まあ夕方出るバスなんだから、朝に着くのが当然。そんなものでしょ」と気軽に考えていたわけだ。

だって、真夜中にジャイプールに着くバスだなんて、考えないもの。
何か所かでバスは停まり、乗客は数人ずつ降りていく。

そのうち、いやに賑やかで明るい場所へ到着したが、ちらっと腕時計を見ると、まだ午前2時だ。
ジャイプール到着は翌朝といわれていたので、早く着いても午前4時か5時ごろだろう。
2時に着くなんて、そんなに早いはずはないので、また目を閉じるて眠り続ける。

ただそのあと、ちょっと気になって、車掌にジャイプールへの到着時間を確認すると、いやにあわてる。
どうやらやはり、さっきの賑やかなところがジャイプールだったらしい。

僕は道路の遮断機(検問所なのだろう)のところでムリに降ろされてしまった…。
バスはあっさりと走り去ってしまう。

そこは運送用トラックがたくさん集まっている。
僕は警官を見つけて、ジャイプールへ戻るにはどうしたらいいか、相談する。

すると警官は、トラックの運転手に声をかけて、僕をジャイプールへ送るように話を付けてくれた。
ま、ごくわずかな料金を払うことになったけどね。

しかし、この運転手と助手は英語がしゃべれない。
話すのは「ジャイプール?ジャイプール?アハハハ!」ってことだけ。
なんとなく薄気味悪いので、僕は思いきり陽気にふるまう。

ジャイプールの市街地へ入った雰囲気になって、運転手が何かを言うが、理解できない。
でも、おそらくはジャイプールのどこへ行きたいのか聞いているのだろう。

「トレインステーション!」と言っても、理解されてない。
そこで、僕は列車の汽笛のマネをしたよ。

「ポッポッポー!」ってね。
ついでに「シュッシュッ!」と機関車のマネもやるよ。
「シュッシュッ、ポッポッポー!」ついでに、両腕を回して車輪の動きもやる。

すると、運転手も助手も盛り上がって、「シュッシュッポッポー!」と大騒ぎになる。
わっはっはー♪と大騒ぎで、トラックは深夜の町をすすむ。

もちろん僕は、根は性格の暗いありふれた日本人だ。
無理に陽気な振る舞いをしながらジャイプール駅についたら、すっかり疲れきってしまっていた。

冬のジャイプールの午前4時前に、鉄道駅へ到着する。
行き先もないので駅の構内に入る。

すると、駅のフロア一面に…。
(ジャイプール、その1)