ペンジケント遺跡@ペンジケント/タジキスタン

世界旅行者は中央アジアはツアーに参加して旅をした。

僕は言い続けているが、治安が不安定で、交通手段が限られていて、だだっ広くて、その割りに見るものがない中央アジアは、わざわざ無理して個人旅行するところではないんだよね。

無理しても疲れるだけだし、わざわざつらい思いをして個人旅行をしても、誰も本気で興味を持って話を聞いてくれない。
だって、もともと話すようなものはないんだからさ(涙)。

例えば、中央アジアの古代商業民族ソグド人の有名なペンジケント遺跡はタジキスタンに存在する。
ここに個人で行こうとしても、タジキスタンのビザを取るのが個人では面倒だ。
その上に、実際かなり政情が不安定なので、ビザをうまく入手したところで個人旅行はなるべくしたくない。

しかし、僕が参加したツアーではペンジケント遺跡観光が含まれていた。
だって、中央アジアの宝石と呼ばれる、チムールが作ったオアシス都市サマルカンド(ウズベキスタン)からこのペンジケント(タジキスタン)までは、たった70キロしか離れていない。
ツアーに参加していれば、豪華観光バスに乗っていさえすれば、簡単に国境を越えて日帰り観光旅行ができたんだよ(今どうなってるか知らないけどね)。

国境は軍人がたくさんいるだけのゲートだった。
日帰りのツアーで行ったので、パスポートにはタジキスタンのビザも入国スタンプも押されない。
これがちょっと残念だったかな。

遺跡はペンジケントの町を見下ろす丘の上にあった。
一般人の目で見ると、やはり泥の塊でしかないよね。
個人でやってきたら、歴史も何もわからず、「つまんねーの」という感想しかないだろうね。

古代の遺跡と言うものは、ギリシアやローマを除いてはだいたい日干し煉瓦(ADOBE)で作られていて、発掘しても、泥の塊にしかならないんだよ。
でもひょっとしたら、そこにはギリシア、ローマ文明よりも、もっとものすごい都市が築かれていたのかもしれないね。

ツアーガイドさんの説明では、ソグド人は赤ん坊が生まれると口には蜂蜜を、手のひらにニカワを塗ったそうだ。
「甘い言葉を言って、握った金は話さないように」だってさ。

ま、確かに商業民族はそうなんだろうけどさ、ちょっとうんざりだよね。
同じく商業民族のアラブ人が日本の女の子を甘い言葉で落として、金を出させて、現地でホテルや旅行会社を経営しているのと通じるところがあるんじゃないかしらん(笑)。

僕個人も遺跡そのものよりも、遺跡から見下ろしたペンジケントの町とゼラフシャン川の静かなたたずまいが印象的だったよ。

ペンジケントの町とゼラフシャン川を遺跡のある高台から見る

ここを通りかかったあの三蔵法師が「ペンジケントは風俗が軽薄で、金のことだけしか考えていない」と評しているんだってさ。
風俗が軽薄で金のことしか考えていない国は滅びるものだよ。

ということは、日本の滅亡も確実だってことだよね(笑)。

【写真】ペンジケント遺跡の案内板
【旅行哲学】中央アジアはツアーに参加するのがいい。