南大門@ソウル(漢城、京城)/大韓民国
僕の2年8ヶ月連続の世界一周の最後は、韓国釜山から下関への「釜関フェリー」だった。
本当は中国からの船で日本へ戻ってくるつもりだったが、香港から鉄道で入った広州で、あまりの人の多さとがさつさに(広州駅前には大勢の人が寝てたし、闇両替では必ずインチキやるし)に当たって、広州からとっとと船で香港へ逃げ戻ったのだ。
船で日本へ戻るためには、韓国がいいだろうと思いつき、香港から韓国へと飛ぶ。
ソウルへ入って感じたことは、とにかく物価が高いよ!
ホテルも全体的に高いので、何軒も当たって「INN DEAWON」で、オーストラリア以来久しぶりにドミトリー(3500W)に泊まる。
翌日、あちこち歩いて韓国風旅館「YONG ILL旅館」(8000W)のシングルに落ち着いた。
明洞を歩くと、、とたんにポン引きのおじさんが「日本の方ですか?」と、日本語で話しかけてくる。
「韓国のデパートガールはお給料が安いのでアルバイトしてますが、どうですか」
話がすぐにそっちへ向かう。
「いいです」と断ると、「ちょっと会うだけでいいです。イヤだったら断ってかまわないし」としつこくて離れない。
ポン引きのおじさんを振り切るために、ついうっかり、入りたくもないレストランに飛び込んでしまう。
ソウルの交差点はどこも大きな地下道になっていて、階段で昇り降りするのがとても疲れる。
これは、防空壕としても使えるようになっているようだが、確かに町を歩くだけで、身体は鍛えられるだろうね。
町に見えるのはハングル文字だけなので、全く理解できない。
頭が痛くなってきたので英語で治そうと、洋画を見ることを考え、観光案内所で映画館の場所を教えてもらう。
その映画が「Return from the River Kuwai」で、あの名作「The Bridgeon the River Kwai」の続編?という扱いになっているらしい。
この映画はひどかった。
映画自体の作りもなってなかったが、内容は完全な反日映画だ。
ところがここは韓国、客は大入り満員で、日本軍が負けるシーンでは大拍手と歓声が湧き上がる。
帰りに食堂でキムチチゲ(これしかハングルが読めない)と焼酎を頼んだら、お勘定が変に高い。
が、疲れていたので言いなりに払う。
翌日、梨秦院(イテウォン)に行く。
ここで、そのころ有名だった李朴(REEBOK)の靴を買おうと思ったのだ。
注意して欲しいが、「REEBOKは、韓国の李さんと朴さんが作ったからREEBOK(李朴)になった」という話は、どうやらウソらしいね。
しかし、靴を見せてもらって、買うと決めたものを包装して持ってくると、中身がすりかえられていたので、もちろんキャンセル!
帰りにバスに乗ると、バスの運転手が前に割り込んできたタクシーの運転手とケンカを始めて、客は勝手にバスを降りる…。
夜、ホテルのそばの食堂で焼酎を飲むと、今日も焼酎の料金がイヤに高かった。
あとでわかったことだが、2日連続、違った店で焼酎の料金を吹っかけられていたんだよ(涙)。
というわけで、ソウルにはすっかり幻滅したので、世界旅行者は高速バスで慶州へと向かいました。
しかし、その慶州ではまた更なる悲劇が、世界旅行者を待っているのだった…。
【写真】韓国の国宝第一号「南大門」
【旅行哲学】韓国はバックパッカーの行くところではない。