タクシーでマークーへ@タブリーズ/イラン
タブリーズの町にも乗り合いのサービスタクシーが走っている。
が、勝手に走っているのではなくて、どうやらなんらかのルート別になっているようだ。
泊まっていた「モルバリッドホテル」を勢いよく飛び出して、バスターミナルへのタクシーを捕まえようとしたら、4台連続で乗車拒否される。
これは言葉が通じないからなのか、怪しげな東洋人を乗せたくないからなのか…。
そんなどうでもいいことを考えて迷っていても仕方がないので、ホテルへ戻り、フロントの兄ちゃんに頼んで、ホテル前でタクシーを捕まえてもらった。
交渉してもらって、バスターミナルまでタクシー一台借り切りで2000リアル。
この時期、1米ドル=8800〜9000リアル。
そして、1米ドル=110円程度。
そこで、イランを旅行中は、僕自身の頭の中で1万リアル=120円という簡単な計算をやっていたので、二千リアルは24円と考える。
バスターミナルはバスとタクシーが雑然と存在するだけの、わけのわからない広場だった。
バスの時刻表なんかはもちろんない。
トルコとの国境の町「マークー」へのバスを捜そうと聞きまくる。
しかし、誰もまともな英語を話さないので、わけがわからない。
ただ「ノーバス」と言ってることは理解できる。
乗り合いタクシーがマークーへ走っているようで、その料金が2万リアル、つまり240円。
しかし乗り合いタクシーはもちろん、人が集まらないと出発しない。
そして乗客は他にいない。
タクシーの運ちゃんが「一台借り切ればすぐに行く」と声をかける。
タクシー一台借り切るとは5人分を払うと言う意味。
つまり、10万リアルだ。
10万リアルとはなかなか大金のように響くが、そしてイランでは確かに大金なのだが、日本円では1200円。
1200円で国境近くのマークーまで、すぐに行けるならば、ここは行ったほうがいい。
というのは、マークーという町がどういうところかわからないから。
タブリーズもたいしたことがなかったが、マークーはこれ以上に田舎なのだから、何にもないかもしれない。
だとしたら、一気にイランの国境まで行って、今日中にトルコに入ることも可能かもしれないしね。
ここで出るか出ないかわからない大型バスを待ったり、乗り合いタクシーの乗客を待って時間を無駄にする意味がない。
世界旅行者はこれを頭で一気に計算して、タクシーを一台借り切り、すぐに出発した。
イランの道自体は完全舗装で、一直線なので快適だ。
運ちゃんとカタコトの英語と身振り手振りで話をしながら、進むが、途中で眠くなる。
運ちゃんはタクシーを止めて、紅茶を振舞ってくれたので、タクシーと運ちゃんの写真を取る。
ついでに、世界旅行者が紅茶を飲んでいるシーンを運ちゃんに撮ってもらったよ。
タクシーがタブリーズのバスターミナルを出発したのが午前8時。
順調に飛ばして、午前11時にマークーの町の交差点へ到着する。
マークーの町は、それほど雰囲気は悪くないと判断する。
マークーの町は両側に断崖絶壁が迫っていて、その断崖の中に町が存在するようだね。
世界旅行者はタクシーを止めて、この町に一泊することにする。
というのは、イラン旅行が終了するとなると、この旅行をもっと長持ちさせて、じっくりと楽しみたいという気がしてきたからね。
これをよく似たものに例えると、そう、女性に挿入していて(イランに入国して)、腰をいろいろ動かして(イラン国内をあちこち動きまわり)、射精寸前になったとき(イランから出国寸前になったとき)、ちょっと射精を長引かせて(すぐに出国せずに)、射精寸前の気持ちいい状態を楽しみたい(いつでも出国できる安心感で余裕を持ってマークー滞在を楽しみたい)って事かな。
ね、海外旅行もセックスに例えると、スッゴクわかりやすいよね。
これが「世界旅行主義」なんだよ。
【写真】タブリーズからマークーへの途中で休息する世界旅行者(運転手さんの紅茶を手に持っている)
【旅行哲学】旅では時にはタクシーを借り切ってぶっ飛ばす決断も必要だ。
http://d.hatena.ne.jp/worldtraveller/20050115
