上海に到着する朝は、新鑑真号が東シナ海から揚子江へ入るところを見たいという意識があったのだろう、朝の4時半ごろに目が覚めてしまった。
すぐにデッキに出たが、朝もやの中をゆっくりと進む新鑑真号は、もうとっくに揚子江へと入っていた。
河の両側には工場地帯が広がりはじめ、船は続いて上海の中央を流れる黄浦江へとはいる。
入国カードと検疫の書類を記入し、バックパックをまとめて船を下りる準備をして、ロビーにでる。
昨日から読んでいた、「犬が星見た(武田百合子著・中公文庫)」を読み終えて、テレビの下の小さな本棚に置く。
昨日話をした旅行者の皆さんが、「世界旅行者さんと一緒に写真を取りたーい♪」と言ってきたので、特別に無料で写真に納まってあげる。
僕も写真を取ろうと思うが、船は上海の中心部にいるので、デッキで取ったほうがいいだろうと外に出る。
以前も書いたと思うが、僕は風景の中に自分が入っている写真を撮るのが目的なんだ。
奇妙な形をした上海の有名なテレビ塔が目の前に見えるので、そのテレビ塔をバックに一枚。
船の前方に上海名物のバンドが見えるが、これも無理に背景にして、写真を撮ってもらった。
船は午前8時には、バンド近くの国際船岸壁に接岸して、荷物を持った乗客は、船の出口にバックパックを背にして並ぶ。
船内ビザを申し込んでいた人たちが、このときになって別に呼び出されて、ビザを交付されるようだ。
http://d.hatena.ne.jp/worldtraveller/20060923
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