祝:第81回アカデミー賞「おくりびと」外国語映画賞受賞(2009)
【アカデミー賞授賞式があった「KODAK THEATRE」(2007)】
昨日、「おくりびと」がアカデミー賞外国語映画賞を受賞して、日本のメディアが盛り上がっている。
日本のメディアは何でもかんでも盛り上げるだけで、分析とか批判とかは出来ない。
本命と考えられていたイスラエル映画の「戦場でワルツを(Waltz with Bashir)」が賞を取れなかった理由は、現在のイスラエルのガザ進攻問題が影響を与えているのだろう。
いくらなんでも、現在戦争をやっている国の戦争映画に賞を与えるのはおかしいからね。
それと、最近ずっと日本映画がノミネートされて、受賞していなかったので、バランスをとることもあるだろう。
なにしろ、日本は米国映画にとって、巨大なマーケットだから。
それに、「おくりびと」は、日本人でもほとんど知らない「納棺夫(納棺師)」の仕事を描いている。
米国人の見る、「不可思議な日本人像」にぴったりと合うんじゃないかな。
「SAYURI」も「THE LAST SAMURAI」も、外国人が考えるであろう、過去の日本らしい日本を題材にしたものだからね。
現代の日本は、世界からほとんど相手にされていない。
世界が日本に興味を持つのは、日本の伝統や、特殊な死生観に対してだけだってことではないのかな。
ところで僕は、「おくりびと」を見に行く気はないです。
同じお葬式ジャンルで見るならば、「寝ずの番」にするかな。
日本のメディアは海外の賞を撮った作品に対しては、批判、批評が出来ない。
大東亜戦争の真珠湾攻撃を、お祭騒ぎで褒め上げた時代と、ちっとも変わってないんだよね(涙)。
■第81回アカデミー賞(映画芸術科学アカデミー主催)の発表・授賞式が22日(日本時間23日)に行われ、滝田洋二郎監督(53)の「おくりびと」が外国語映画賞に選ばれた
納棺夫日記 (文春文庫) /青木 新門
■第81回米アカデミー賞の発表・授賞式が22日(日本時間23日)、ロサンゼルスのコダック・シアターで行われ、加藤久仁生(くにお)監督(31)の「つみきのいえ」が短編アニメーション賞に選ばれた。
pieces of love Vol.1 つみきのいえ [DVD]/ナレーション, 長澤まさみ 監督:加藤久仁生
つみきのいえ (大型本) /平田 研也, 加藤 久仁生
http://d.hatena.ne.jp/worldtraveller/20090224